エゼチミブ|“足し算”でLDLを下げる|0th CLINIC 日本橋
エゼチミブ|“足し算”でLDLを下げる
要約:腸でのコレステロール吸収をブロックし、スタチンに足し算してLDLをさらに低下。
作用点(NPC1L1)、併用時の期待値、注意点をわかりやすく整理します。
アクセス
東京都中央区日本橋二丁目16番9号 CAMCO日本橋ビル4階(東京駅八重洲口・日本橋駅から徒歩3分)
エゼチミブとは?
腸でコレステロールが体に入る入り口(NPC1L1)にフタをして、吸収される量を減らす内服薬です。
スタチンが「体内で作る量」を抑えるのに対し、エゼチミブは「入ってくる量」に働きます。仕組みが違うので、組み合わせると効果が足し算になります。
期待できること:
- LDL:単剤で15〜20%低下、スタチン追加で+15〜25%の上乗せが目安
- 非HDL/ApoB:粒の数を反映する指標にも良い影響(残余リスク対策)
- イベント予防:スタチンに追加した臨床研究で、心血管イベントの低減が示されています
いつ、エゼチミブを足す?
- スタチンで目標に届かない(目標値の考え方)
- 副作用や相互作用で増量が難しいとき
- 家族性高コレステロール血症(FH)や、画像でリスクが高い方(見える化)
- 費用や通院頻度を抑えつつ、まずは無理なく下げたいとき
使い方・副作用・飲み合わせ
基本の使い方
- 通常は1日1回内服(時間帯は生活に合わせてOK)
- スタチンと併用して到達をめざす(スタチン総論)
- 再検:開始/変更後2〜3か月で脂質・肝酵素を確認
副作用・注意
- 胃腸症状、頭痛、肝酵素上昇(少数)
- 筋肉症状がある時は、スタチン・運動・脱水・甲状腺なども併せて確認
- 妊娠・授乳の可能性がある場合は必ずご相談ください
飲み合わせ(要点):
- 胆汁酸結合樹脂:同時に飲むと吸収が下がる → 樹脂の2時間前または4時間後に内服
- シクロスポリン:エゼチミブの濃度上昇に注意 → 医師の指示でモニタリング
- ワルファリン等:念のためINRなどの変動確認を行うことがあります
- サプリ・健康食品(赤酵母米など)も必ず申告を
十分に下がらない時の選択肢(比較)
※ 家族性高コレステロール血症など特殊例では、エビナクマブ等の専門的治療を検討します。
👨⚕️ 医師からのコメント・監修
「スタチンだけで届かない時、最初に検討しやすい“足し算”がエゼチミブです。
効果・費用・通院のバランスを取りながら、無理なく続く組み合わせを一緒に考えます。」
監修:黒田 揮志夫 医師(病理専門医/外科病理医)
0th CLINIC 日本橋 院長/医学博士(心臓血管外科学)
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