乾燥肌(ドライスキン)|原因・セルフチェック・在宅ケアと医療の使い分け
乾燥肌|粉っぽい・つっぱる・メイクがのらない…をやさしく改善
基本は保湿+摩擦レス+UV。そこに体質や季節に合わせて“ちょい足し”すれば、透明感は戻ってきます。くすみが気になる方はくすみページもあわせてどうぞ。
目次
乾燥肌とは
乾燥肌は、肌のうるおいを守るバリアが弱くなり、水分が逃げやすい状態のこと。冬・エアコン・強い洗顔・こすれなどで悪化しやすく、つっぱり・粉ふき・かゆみ・赤みが出ることがあります。
主なサイン
- 洗顔や入浴後につっぱる
- 頬や口まわりが粉っぽい・カサつく
- メイクがムラになる/のらない
- かゆみ・ヒリつき・赤みが出やすい
→ まずはこすらない・重ねて保湿・日中はUVが基本です。
よくある原因
- 環境:乾燥した空気・寒さ・エアコン
- ケア:洗いすぎ・強い拭き取り・刺激の強い化粧品
- 体質・年齢:皮脂やセラミドの減少、ホルモン変化
→ 放置すると、くすみや小じわの原因に。早めに土台を整えましょう。
年齢とともに(変わること)
バリアと乾燥の関係
健康な肌は、セラミド・NMF(天然保湿因子)・皮脂膜が水分を守り刺激からガード。年齢とともにこれらが減り、うるおいを抱えにくくなります。
- セラミド減少 → 水分を保てず乾きやすい
- 皮脂低下 → 保護膜が薄く刺激に敏感
- ターンオーバー乱れ → キメが乱れて粉っぽい
年代の目安
| 年代 | 肌の変化 | 症状の例 |
|---|---|---|
| 20代後半〜30代 | ターンオーバーがゆっくりに | つっぱり・粉ふき・メイク崩れ |
| 40代 | セラミド・皮脂の低下 | かゆみ・赤み・かぶれが出やすい |
| 50代以降 | ホルモン変化でバリア不安定 | 全身の乾燥・かゆみが続く |
→ 年代に関わらず、保湿+摩擦レス+UVは共通。足りない所に“ちょい足し”します。
年代別のコツ
- 20〜30代:落としすぎ注意。朝はぬるま湯のみもOK
- 40代:セラミドを重ねる。夜はワセリン薄膜でフタ
- 50代以降:加湿・保湿重ね・入浴後3分以内に保湿
皮膚疾患との関係
乾燥でバリアが弱ると、刺激が入りやすく炎症→かゆみ→掻く→さらに悪化のループに。次のような病気の引き金になることがあります。
アトピー素因・湿疹
乾燥が土台にあると、赤み・かゆみが長引きやすい。保湿と刺激回避が最優先。
接触皮膚炎(かぶれ)
敏感になり、普段平気な化粧品やマスクでも反応が出ることがあります。
赤み・色ムラ
こすれや気温差で悪化。くすみとして見えることも。
受診のサイン
- 強いかゆみ・湿疹・ひび割れ
- 黄み+白目の変色など全身症状
- セルフケア2〜4週間で改善乏しい
まずできること
- 外用は中止→保湿に全振り
- 入浴後3分以内に保湿
- 就寝・起床時刻を固定(睡眠の質UP)
セルフチェック
当てはまる項目にチェックを。季節や生活で変わるのが普通です。3つ以上なら保湿・摩擦レス・UVを今日から強化しましょう。
洗顔・入浴後
- 10分以内につっぱる / かゆい
- 口まわり・頬が粉っぽい
- タオルでしみる・ピリつく
- 熱いお湯で悪化する
メイク・スキンケア
- ファンデがムラになる・小ジワに落ちる
- 合う化粧水が見つからずしみやすい
- 塗ってもすぐカサつく
- クレンジング後につっぱる
生活・季節
- エアコン・花粉・マスクで悪化
- 冬は最悪 / 夏はマシと感じる
- 寝不足やストレスで敏感になる
- 枕・マフラーでこすれて赤くなる
くすみが目立つ場合は、くすみの原因もチェック。
主な原因(組み合わさっていることが多い)
バリア低下
過度な洗顔・拭き取り・角質ケア。まずは頻度を減らすのが近道。
水分不足
湿度・睡眠不足・栄養の偏り。環境調整+内側のケアも大切。
摩擦・紫外線
マスク・枕・ブラシ・UV。摩擦レス+UV管理で守る。
くすみが目立つ場合は、くすみの原因もチェック。
当院の方針:土台→原因対策→均一化→維持
1) 土台
毎日の保湿+UV。摩擦レスでバリアを整える。
2) 原因対策
乾燥:保湿強化/色ムラ:弱め照射+外用/血行:生活調整。
3) 均一化
必要に応じてピコトーニング/IPLでトーンをやさしく整える。
4) 維持
季節・イベントに合わせて間隔・出力を微調整。
進め方(ミニフロー)
1) 洗う(落としすぎない)
ミルク/バームでなで落とし。朝は皮脂が少ない人はぬるま湯のみでもOK。
- お湯は36〜37℃目安
- タオルは押さえるだけ
- 拭き取り化粧水は毎日使わない
2) 重ねる(水分→油分)
化粧水→セラミド乳液→クリームで層にする。赤み日はシンプルに。
- 化粧水は手で重ねづけ
- 乾く前に次をのせる
- 口角・小鼻横は追いクリーム
4) 整える(必要時のみ)
角質ケアは週0〜1回・短時間。乾燥が強い週はお休み。
- こすらないジェル/ローションタイプ
- 赤み・ヒリつき日は中止
- 直後は必ず保湿→就寝前にも薄く追加
+ 季節のコツ冬/花粉/夏
- 冬:入浴は10分以内・上がって3分以内に全顔保湿
- 花粉期:帰宅後すぐ顔をすすぎ保湿→UVは低刺激タイプ
- 夏:皮脂が多い所はジェル、頬は乳液で部位使い
+ よくある失敗回避のヒント
- 拭き取りすぎ:毎日は×。週1回まで
- 高濃度外用を同時に:一つずつ試す
- 熱いシャワー直撃:顔は避けて手でぬるま湯
おうちでできること(今日から)
受診の目安(こんな時はご相談ください)
👨⚕️ 医師からのコメント・監修
関連コラム
ただいま準備中です。少々お待ちください。
