薬物療法(泌尿器科)|抗菌薬/過活動膀胱薬/α遮断薬などの選び方

薬物療法(泌尿器科)|抗菌薬/過活動膀胱薬/α遮断薬などの選び方|0th CLINIC 日本橋

薬物療法(泌尿器科)

症状・原因・生活(お仕事やトイレ環境)に合わせて、必要最小限の量から始めます。
抗菌薬は培養・感受性を参考に、過活動膀胱(頻尿・切迫)は生活整え+薬の組み合わせで。前立腺肥大は転倒や血圧への影響にも配慮して選びます。
※診療時間はお知らせをご確認ください。

薬の選び方(考え方)

  • 原因と重さ:検査(尿・血液・エコー・尿流など)で方針を決めます。
  • 体質・持病・お仕事:低血圧・便秘・眼の病気・運転/立ち仕事などを考慮。
  • まずは少量から:副作用が少ない量→必要に応じて調整。
  • 生活の整えと併用骨盤底リハ・行動療法を組み合わせると効果が上がります。

抗菌薬(尿路感染症・性感染症)

症状・重症度・既往歴に加え、培養検査と感受性(どの薬が効きやすいか)を参考に選びます。自己判断の中断・連用は再発や耐性の原因に。

よく使う経口・注射(例)

ケフレックス(セファレキシン) バクタ レボフロキサシン セフトリアキソン(点滴)

腎盂腎炎や重症例は点滴で治療することがあります(連携病院を含む)。

ウイルス(性器ヘルペス 等)

バルトレックス ファムビル アメナリーフ アラセナ軟膏

初発は症状が強く出やすく、早めの治療で軽くできます。再発抑制の内服を選ぶことも。

過活動膀胱(頻尿・切迫)の薬

抗コリン薬 膀胱の過敏さを抑えます。口の渇き・便秘・眠気が出ることがあります。
ソリフェナシン イミダフェナシン トルテロジン

高齢の方・目や腸のご病気がある方は慎重に使います。

β3作動薬 膀胱をリラックスさせ、容量を増やします。比較的副作用が少ない選択肢です。
ミラベグロン ビベグロン

血圧や脈拍を定期的にチェックします。

併用 抗コリン+β3を少量ずつ組み合わせ、効果と副作用のバランスを取ることがあります。

薬だけでなく、膀胱訓練や骨盤底トレの併用が近道です。

前立腺肥大症の薬

α遮断薬 出口(尿道)の力みをゆるめ、出しやすくします。ふらつき・立ちくらみに注意。
タムスロシン シロドシン ナフトピジル

就寝前の内服で立ちくらみを減らすことがあります。運転・高所作業は注意。

5α還元酵素阻害薬 前立腺を少しずつ小さくします。効果はゆっくり(数ヶ月)。
デュタステリド フィナステリド

PSA(前立腺の血液検査)値が下がるため、検査の読み方を調整します。

PDE5阻害薬(低用量) 前立腺肥大による排尿症状の改善や夜間頻尿の軽減に使うことがあります。
タダラフィル 5mg

硝酸薬(狭心症の薬)との併用はできません。

夜間頻尿・男性機能の薬(補助的に)

  • 夜間頻尿:夕〜夜の飲水・利尿薬の調整/BPH薬やOAB薬を状況に応じて。
  • 男性機能:PDE5阻害薬(適応に応じて)。心臓の薬との相互作用を必ず確認します。

皮膚症状(外用薬)

尿もれ周りのかぶれ・かゆみ、ヘルペスの潰瘍、性器の炎症などに使います。刺激を避け、こすらずやさしく塗布します。

ヘパリン類似物質0.3% ワセリン ステロイド外用(総論) ロコイド リンデロン アンテベート デルモベート

安全性と飲み方(続け方・やめ方)

開始前に

  • お薬手帳・サプリを含めて全て共有を。
  • 運転・高所作業の有無、便秘・緑内障・前立腺の手術歴などを確認。

飲み方・続け方

  • 基本は毎日同じ時間に。忘れたら気づいた時に1回分。
  • ふらつきや眠気が出る薬は就寝前の内服も検討。
  • 効果の確認は2〜4週が目安(薬により異なります)。

やめ方・切替

  • 抗菌薬は指示された日数を完遂(勝手に短縮しない)。
  • OAB薬・α遮断薬は徐々に調整。自己判断での中断は戻りやすいです。
  • 副作用が強いときは中止し、連絡または受診を。

妊娠・授乳中の方、重い持病・多剤併用の方は必ずご相談ください。

費用の考え方(保険/自費)

診察・検査保険(症状や必要性に応じて項目を選択)
内服・外用保険(薬剤・日数で変動)
自費当院は性感染症の一部のみ自費。その他は保険で対応します。

FAQ:よくある質問

薬は一生飲み続けますか?
いいえ。症状の変化や生活の整えで減量・中止できることがあります。定期的に見直します。
副作用が心配です。
少量から開始し、強い副作用が出たら無理せず中止・ご連絡ください。別の薬に切り替える選択肢もあります。
サプリや市販薬との併用は?
相互作用の可能性があるため、必ず事前にお知らせください。
抗菌薬は何日必要?
病気・重症度で異なります。指示通りの期間を守ることで再発・耐性菌化を防げます。

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