泌尿器科の治療|保存療法・薬物・処置/手術の全体像
治療マップ:症状から最短ルートを設計
| 主な症状 | まず試すこと(保存) | 薬の候補 | 処置/手術(必要時) |
|---|---|---|---|
| 頻尿・切迫・尿もれ(OAB/骨盤底のゆるみなど) | 飲水/カフェイン調整、骨盤底トレ、膀胱訓練 | 抗コリン薬/β3作動薬(例:ソリフェナシン、ミラベグロン、ビベグロン) | 膀胱ボトックス、神経刺激(連携) |
| 排尿しづらい・残尿感(前立腺肥大など) | 夜間飲水/利尿タイミング調整、温める、便秘対策 | α遮断薬(タムスロシン等)、5α還元酵素阻害薬(デュタステリド/フィナステリド)、PDE5阻害薬(タダラフィル5mg) | TURP/HoLEP 等の内視鏡手術(連携) |
| 排尿痛・発熱(膀胱炎/腎盂腎炎) | 休息・水分、痛み止め(必要時) | 抗菌薬(例:セファレキシン、バクタ、レボフロキサシン、セフトリアキソン) | 膿瘍/閉塞時はドレナージ・ステント等(連携) |
| 性器ヘルペス(初発/再発) | 局所ケア・疼痛コントロール | バルトレックス、ファムビル、アメナリーフ、アラセナ軟膏 | 重症・広範囲は入院治療(連携) |
| 膀胱腫瘍・血尿 | 禁煙、刺激物控え、貧血対策 | 再発予防の膀胱内投与(BCG等:連携) | TURBT/膀胱内注入療法・化学/免疫療法(連携) |
| 尿路結石(疝痛) | 鎮痛、飲水、運動(サイズにより) | 排石補助(α遮断薬 等)、感染併発は抗菌薬 | ESWL砕石/尿管鏡・レーザー砕石/ステント留置(連携) |
個々の体質・持病・お仕事環境をふまえ、最小限の負担で最大の効果を目指します。
保存療法(生活・行動療法/骨盤底リハ)
膀胱の習慣づけ
- 定時排尿・尿意コントロール
- 飲水・カフェイン・アルコールの調整
- 便秘対策・就寝前の水分調整
在宅ケア・道具
- パッド・収集器の選び方
- 保温・姿勢・排尿姿勢の工夫
- 自己導尿(CIC)教育(必要時)
薬物療法:院内採用薬(リンク集)
外用・保湿・ステロイド
過活動膀胱・前立腺・男性
※下記は処方候補の代表例。適応・併用薬で個別最適化します。
抗コリン薬 β3作動薬 α遮断薬 5α還元酵素阻害薬 PDE5阻害薬
処置/手術:当院でできること・連携で行うこと
費用の考え方(保険/自費)
| 保存療法・薬物 | 原則保険(症状・診察所見に応じて必要項目を選択します) |
|---|---|
| 処置/手術 | 保険(適応に基づき実施/連携病院での実施は病院規定に準拠) |
| 自費 | 当院では性感染症の一部のみ自費。その他は保険で対応します。 |
FAQ:よくある質問
薬だけで治りますか?
症状や原因により異なります。生活・骨盤底リハ+薬の併用で効果が高まることが多いです。
手術が必要かどうかは誰が決めますか?
画像・検査・生活への影響を総合して、患者さんと一緒に決めます。必要時は連携病院に迅速にご紹介します。
副作用が心配です。
効果と副作用のバランスを見ながら、少量から開始・途中で切り替えなど柔軟に対応します。
どの薬が自分に合うか分かりません。
年齢・体質・持病・お仕事・トイレ環境などで合う薬は変わります。検査ハブと併せて最適化します。
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